ヘアケアに詳しい人なら知っている、肌や髪にやさしいアミノ酸シャンプー。
アミノ酸由来の洗浄成分が使われていて、洗浄力がマイルドでカラーの退色もしにくくこのサイトでもよくおすすめしています。

私もヘアケアメーカーで開発を始めてからはもう、アミノ酸系ベースのシャンプーしか使っていません。
ただ、人によってはかゆい・フケが出る乾燥する・抜け毛がひどくなったと感じることも実際起こります。
自分にはアミノ酸シャンプーが合わないのかな?と感じているあなたに、元ヘアケア開発者の筆者がアミノ酸シャンプーが合わない人の原因と対処法を解説します。
場合によっては、実は使っていたシャンプーがアミノ酸系シャンプーじゃないということもあり得るので、本当のアミノ酸シャンプーの見分け方も確認してみてくださいね。

アミノ酸系シャンプーが合わない気がしてるけど、髪と頭皮のために使いたい
そう思っている方は、アミノ酸系の種類を変えてみるといいかもしれません。
\実は種類があるアミノ酸系シャンプー/
シャンプー | 商品名 | メインの アミノ酸系洗浄剤 | 値段 |
---|---|---|---|
![]() | プリュスオー メロウシャンプー | ラウロイルメチル アラニンNa | ¥1,650/400ml |
![]() | アンレーベルV リペアシャンプー | ココイルメチル タウリンNa | ¥1,650/400ml |
![]() | ウォンジョンヨ リペアシャンプー モイスト | ココイル グルタミン酸TEA | ¥1,980/400ml |
アミノ酸系洗浄剤の見分け方もこれから詳しく解説するので、成分に詳しくなりたい人はぜひ最後まで読んでみてください。
この記事の監修者
▷元ヘアケア開発者さりー
▷香料アレルギーでメーカーを退職
▷開発者と美容師による美容メディア
『髪サラサラ.com』運営

各種SNSで毛色が違うのでお好みでどうぞ^^
アミノ酸シャンプーが合わない人の特徴と対処法

アミノ酸シャンプーが合わない人は、体質によって次のどちらかが、あなたの頭皮や髪に合っていないと考えられます。
・洗浄成分(アミノ酸系活性剤)が合っていない
・髪をなめらかにするコンディショニング成分が合っていない
↑気になる原因をクリックして詳細にジャンプできます
それぞれの場合の合わない理由と、どうすればいいのか対処法を解説していきます。
洗浄成分(アミノ酸系界面活性剤)が合わない場合
アミノ酸系の洗浄剤は、比較的刺激性が低いのが特徴です。
しかし、「アミノ酸系シャンプー」とひとくくりに言っても、実は使われているアミノ酸系洗浄剤の種類はたくさんあるんです。

アミノ酸系洗浄成分Aは合わなかったけど、アミノ酸系洗浄成分Bなら大丈夫、ということもよくあります!
・ヘアカラーの色落ちは抑えたい
・洗浄力が強い石油系は合わなかった
・イメージ的にアミノ酸系を使いたい
そんな方は、いきなりアミノ酸系シャンプーをやめるのではなく、まずは別の種類のアミノ酸系シャンプーを試してみることをおすすめします。
アミノ酸系シャンプーの種類の見分け方
シャンプーのボトルの裏には「全成分」が書かれています。
成分は、配合量が1%以上の成分は入っている量が多い順に並んでいます。
1番最初に「水」と書いてあるはずなので、その次に書かれている成分を見てみましょう。
2番目の成分が、そのシャンプーのメインの洗浄成分です。

例えば、今使っているシャンプーが
水、ココイルメチルタウリンNa・・・
と記載されているなら
水、ココイルアラニンNa・・・
のシャンプーに変えてみるといった具合です。
水の次に書かれている洗浄成分が違う商品を選んでみてください。
同じアミノ酸系シャンプーでも、あなたに合うものが見つかるかもしれません。

以下の図に記載している成分が、アミノ酸系の洗浄成分です!

個人的には、ココイルメチルタウリンNaをメインに組まれているシャンプーがおすすめです!
適度な洗浄力と泡立ちが良くて、トラブルが起きにくいです。
(私がシャンプーを開発する時もよく使っていました…!)
\おすすめのタウリン系アミノ酸シャンプー/
シャンプー | 商品名 | メインの アミノ酸系洗浄剤 | 値段 |
---|---|---|---|
![]() | アンレーベルV リペアシャンプー | ココイルメチル タウリンNa | ¥1,650/400ml |
![]() | ジアンサー スーパーラメラ シャンプー | ココイルメチル タウリンNa | ¥1,760/400ml |
![]() | イオクレンジング リラックスメント シャンプー | ココイルメチル タウリンNa | ¥3,960/600ml |
コンディショニング成分が合わない場合
もう一つ、アミノ酸シャンプーが合わない原因として、シャンプーに入っている髪をなめらかにするコンディショニング成分の可能性があります。
アミノ酸シャンプーは、髪のダメージが気になる方向けに、洗い上がりのきしみを防ぐコンディショニング成分がたっぷり入っています。
ただ、そのコンディショニング成分の中には刺激の強いカチオン性成分が含まれていることがあります。
このカチオン成分に敏感な方は、アミノ酸シャンプーを使うと、頭皮がかゆくなったり刺激を感じたりすることがあります。
そんな敏感肌の方は、多少髪がきしんでも、洗い上がりのヌルつきが少ないシャンプーを試してみるのがおすすめです。
アミノ酸シャンプーがそもそも向いていない人の特徴
アミノ酸シャンプーは最近では定番となったブームですが、
次のタイプの人には、アミノ酸シャンプーは向いていません。
・油分が多いワックスやヘアオイルをよく使う人
・頭皮がベタつきやすい脂性肌タイプの人
対処法を含めて詳しく解説していきます。
ワックスやヘアオイルをよく使用する場合
お肌に優しいイメージのアミノ酸シャンプーですが、洗浄力がマイルドなために、向いていない方もいます。
アミノ酸系シャンプーには、メリットも多くありますが、油分汚れに対して泡立ちにくいというデメリットもあります。
日常生活でつくホコリ程度の汚れ程度なら問題ありませんが、油性成分の多いヘアワックスやヘアオイルをよく使う方は注意が必要です。
髪に油汚れが多いと、泡立ちが悪く、汚れが落としきれず頭皮トラブルにつながる可能性があります。
また、泡がない状態だと、摩擦で髪がこすれて、ダメージや抜け毛の原因になってしまいます。
でも安心してください。油性スタイリング剤をよく使う人でも、以下の方法で、トラブルを防ぐことができますよ。
① シャンプー前に「3分」お湯で予洗いする
② 泡立ちが悪い場合はケチらず2回シャンプーする
③ シャンプー前に軽いリンスをなじませる
対処法①シャンプー前に「3分」お湯で予洗いする
頭皮や髪のダメージを抑えるために、シャンプー前にはお湯で3分ほどすすぎ時間をとりましょう。
髪の汚れはお湯だけでもある程度落ちるので、予洗いをしっかり行うとアミノ酸シャンプーの泡立ちを良くすることができます。
3分って、意外と長いんです。
×髪が濡れたらOK
○髪をお湯で洗う
指で頭皮をマッサージしながら、「お湯で髪を洗う」意識でシャワーしましょう。
3分くらいの好きな歌を見つけて口ずさみながらやると習慣化しやすいですよ。
対処法②泡立ちが悪い場合はケチらず2シャン
予洗いをしても泡立ちにくい場合は、ケチらずシャンプーをたっぷり使いましょう。
シャンプーの泡には、髪同士の摩擦を減らしてダメージから守る効果があります。
泡立たないままのシャンプーで髪を洗うことは、かえって髪を傷めていることになるので、シャンプーは惜しまず十分な量を使って泡立てましょう。
対処法③シャンプー前に軽いリンスをなじませる
ワックスで髪が引っかかりやすい方は、シャンプーの前に軽いリンスをなじませてみましょう。
「油を油で落とす」という発想で、ワックスを浮かせてからシャンプーすると、きしみを防ぐことができます。
結果的に、髪ダメージや抜け毛の予防になりますよ。
これについてはまた別の記事で詳しく解説します。
脂性肌タイプの場合
アミノ酸系洗浄剤は、シャンプーに使われる洗浄剤の中では洗浄力がマイルドです。
オイリー肌で頭皮がべたつきやすい方は、アミノ酸シャンプーだと洗浄力が足りなくて合わないことがあります。
皮脂をきちんと洗い流せないと、頭皮がべたついたり、ニオイやかゆみといったトラブルにつながることも。
そんな方は、洗浄力が強すぎず、弱すぎない「ほどよい」洗浄力のシャンプーを選びましょう。
洗浄力が中程度のシャンプーを選ぶ
皮脂分泌の多い子供さんや男性は、以下の洗浄成分が配合されたシャンプーがおすすめ。
・スルホコハク酸ラウレス2Na
・ラウレス-4カルボン酸Na(酸性石けん系)
・ラウレス硫酸Na(サルフェート系)
・ラウレス硫酸TEA(サルフェート系)
適度な洗浄力がありながら、肌への刺激はマイルドなのが特徴です。
「ラウレス硫酸系がよくない」は間違い

えっ?ラウレス硫酸ってダメなんじゃないの??
シャンプーの成分に詳しい方は、上記成分を見てそう思われたかもしれません。
サルフェート系界面活性剤である、ラウリル硫酸Naとラウレス硫酸Naは洗浄力が高すぎて嫌われる傾向にありますよね。
この2つは一緒にされることが多いですが、実は正確ではありません。

「ラウリル硫酸Na」は洗浄力が非常に高く、肌への刺激も強い傾向があります。
一方、「ラウレス硫酸Na」は、ラウリル硫酸Naをよりマイルドに改良した成分です。
泡立ちが良く、適度な洗浄力で、刺激も抑えられています。
そのため、頭皮がべたつきやすいと感じる方にとっては、洗浄力と優しさのバランスが取れた有効な選択肢の一つと言えるでしょう。
本当にそれはアミノ酸シャンプーですか?

アミノ酸シャンプーが合わない人の特徴と対処法をご紹介しました。
合わない場合はシャンプーを変えてみることをおすすめしますが、その前に、確認するべきことがあります。

そのシャンプーは本当にアミノ酸シャンプーですか?
「アミノ酸シャンプー」又は「アミノ酸系シャンプー」とは、アミノ酸由来の洗浄剤が入っているシャンプーのこと。
ただ明確な定義はメーカー毎に決められていて「どのくらい入っているか」はあいまいに表現されていることも多いんですよね。
表向きは「アミノ酸系”配合”シャンプー」と謳っているけれど、主剤は石油系洗浄剤だったりすることもあるのです。
メーカーに勤めていた立場で言うのもなんですが、メーカーが声を大にアピールしている部分をそのまんま信じてはいけません。
開発者はまず他社商品が出たら全成分表示を見ます。
「全成分表示を読む」ことができるようになったら上手にヘアケア選びができるようになるので、是非マスターしてください。
アミノ酸系洗浄剤の表示名称が先頭にきているか
シャンプー(化粧品)の全成分表示は、配合量が多い順に成分名が記載されています。
水を含む上位5つくらいで大体の場合は9割以上を占めることが多いので、まずは上位5つの成分を見てみてください。
シャンプー裏面の全成分で上位5位にタウリン系、アミノ酸系、ケラチン系、ベタイン系活性剤が入っていれば、アミノ酸シャンプーと言っていいでしょう。

カタカナばかりで難しいかもしれませんが、色を付けたアミノ酸由来の名前の部分を覚えればここに載っていない成分でも応用がききます。
アミノ酸系洗浄剤は、アミノ酸誘導体由来であるタウリン系やベタイン系を含めずに定義しているメーカーもあります。
ですが、それらも含めて広義でアミノ酸系活性剤を読めるようになっておけば、洗浄力がマイルドなシャンプーを見極めるのには問題ないですよ。
刺激性の高い洗浄剤が入っていないか
逆に、サルフェート系界面活性剤やオレフィンスルホン酸系界面活性剤が全成分表示の上位に記載されていたら、偽アミノ酸シャンプーの可能性が高いです。

つまり、表立っては「アミノ酸系”配合”シャンプー」と謳っているけれど、主剤は石油系洗浄剤メインだったりするケースです。
最近だと、サルフェート系界面活性剤の刺激性が高いことは知名度が上がってきているので「サルフェートフリー」訴求も多いですよね。
しかし、アミノ酸系活性剤配合・サルフェートフリーと謳って洗浄力が優しいアピールをしているけど、実は刺激がより強いオレフィンスルホン酸系(AOS系)界面活性剤をメインに使っていたりするケースがあります。
有名な商品でいうと、「オーガニック」を前面に打ち出しているオルナオーガニックは、シャンプーの主剤に洗浄力の高いオレフィン(C14-16)スルホン酸Naが配合されています。
水、オレフィン(C14-16)スルホン酸Na、コカミドプロピルベタイン、コカミドDEA、ペンチレングリコール、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNa、シア脂、アルガニアスピノサ核油、オリーブ果実油、カミツレ花エキス、トウキンセンカ花エキス、アルテア根エキス、キュウリ果実エキス、セラミドNP、水溶性コラーゲン、加水分解コラーゲン、サクシノイルアテロコラーゲン、加水分解ヒアルロン酸、ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Na、ヒアルロン酸クロスポリマーNa、グリチルリチン酸2K、リン酸アスコルビルMg、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na、アスコルビルグルコシド、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ツボクサエキス、キハダ樹皮エキス、マンダリンオレンジ果皮エキス、ユキノシタエキス、オウゴン根エキス、イタドリ根エキス、ソメイヨシノ葉エキス、ノイバラ果実エキス、カンゾウ根エキス、チャ葉エキス、イザヨイバラエキス、セイヨウオトギリソウ花/葉/茎エキス、フユボダイジュ花エキス、ヤグルマギク花エキス、ローマカミツレ花エキス、ヒメフウロエキス、ラベンダー花エキス、ボタンエキス、ローズマリー葉エキス、ユズ果実エキス、オレンジ油、ラベンダー油、ティーツリー葉油、エチドロン酸、ローマカミツレ花油、クエン酸、クエン酸Na、塩化Na、ステアリン酸PEG-150、ラウリン酸ポリグリセリル-10、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ポリクオタニウム-10、カラメル、サリチル酸、BG、フェノキシエタノール
オルナオーガニックシリーズのモイスチャー、スカルプタイプにも同様にオレフィン(C14-16)スルホン酸Naが配合されていました。

ドラッグストアなどで売られている1000円以下のシャンプーにも多いので注意してください。
このような偽アミノ酸シャンプーを使っていて頭皮トラブルを感じた場合は、アミノ酸シャンプーが合わないのではなく、強い洗浄剤が合っていない可能性があります。
刺激に敏感な方は、全成分表示を読んで正しいアミノ酸シャンプーを選べるようになると役に立ちます。

分からない場合は、私さりーのXアカウントへDMをいただいたらお答えします!
余談ですがアミノ酸系洗浄剤は値段が高いんですよね。
値段の高いサロン専売品シャンプーが良いとされる理由の一つは、アミノ酸系の洗浄剤を潤沢に配合できるというのはあると思います。
まとめ
アミノ酸シャンプーが合わない人、向いていない人の特徴と対処法を解説しました。
アミノ酸シャンプーは洗浄力がマイルドで一般的には刺激が少ないですが、肌に合わない人もいます。
また、ワックスやオイルなどの油性スタイリング剤をよく使う人や脂性肌の人には洗浄力が弱すぎて向いていないと言えます。
アミノ酸系洗浄剤にも色々な種類があるので、アミノ酸シャンプーの正しい見分け方をマスターして、一度合わないと感じたら別の種類のアミノ酸シャンプーに変えてみるのもありですよ。
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